我が家はアイ工務店で家を建ててます。
「高性能住宅」を歌っているハウスメーカー・工務店はたくさんありますが、実際はどうなのか、ここが肝心だと思っています。
そう思って、自分の家の断熱性能やエネルギー性能をすべて計算してみました!
今回この記事では、
・UA値(外皮平均熱貫流率)
・C値(気密性能)
・ηAH / ηAC(冬の日射取得・夏の日射遮蔽)
などなど計算できたので、建物の性能を示す客観的な数値をすべて公開します。
我が家のスペック(簡易紹介)
- 建築:アイ工務店
- 地域:高知県(6地域)
- 延床:約35坪、2階建て
- サッシ:YKK APW430(U値0.82)
- 断熱:ネオマフォーム+発泡ウレタン/屋根200mm
- 気密測定済(C値0.27)
他にも書きたい項目は山ほどありますが・・・。
計算開始
今回の計算は、下記のデータを主に計算を行いました。
- 実際の設計図面(平面図・立面図)
- アイ工務店の仕様書
- 使用した断熱材の種類と厚み
- 窓や玄関ドアの性能(U値)
- 換気方式(第一種換気/熱交換率75%)
- 南面の庇(ルシアスバイザー)や日射取得窓の有無
- 気密測定の実測値(C値)
すべて我が家の実際の仕様に基づいて、細かく入力しています。計算はAIを使って仕様書と図面を照らし合わせて少しづつ計算を進めていきます。
結果まとめ
指数 | 数値 | 評価 |
UA値 | 0.43W/㎡K | HEAT20 G1相当 |
C値 | 0.27cm² | 超高気密 |
ηAH値 | 1.27 | 日射取得バッチリ |
ηAC値 | 0.031 | 日射遮蔽バッチリ |
Q値 | 1.33W/㎡K | 高断熱だ! |
一次エネルギー消費 | 64.3GJ/年 | ZEH基準越え!! |
家づくりで性能にこだわった方、こだわる方、
「アイ工務店ってどうなの?」と気になる方に、少しでも参考になれば嬉しいです。もちろん地域や施工する業者によってばらつきはあると思いますので本当に参考程度に思ってください。
ηAH・ηACってなに?
ふんだんに断熱材を使えば冬は温かく、夏は涼しくなると、よく勘違いしている方がいますが、これは違います。断熱材は暖房器具や冷房器具ではありません。あくまで断熱、室外からの熱(寒さ)の影響を軽減するものです。
じゃあ夏に涼しく、冬は温かくするにはどうするのか!日射コントロールが大事になってきます。あまり知られていませんが、「冬に太陽熱をどれだけ取り込めるか(ηAH)」と
「夏にどれだけ太陽熱を遮れるか(ηAC)」は超重要な性能指標です。取り入れた熱を逃がさない!または熱を取り込まないために断熱材が大事なのです。
高気密高断熱住宅は最近はブームとなっており、C値はこれくらい、断熱等級はこのくらい!と宣伝していますが夏の涼しさと冬の温かさ=快適さはC値と断熱等級だけでは分かりません。興味がある方はηA値について考えてみるといいと思います。
光熱費削減も期待大!
今回の結果から、我が家の一次エネルギー消費量は年間64.3GJ。
これはZEH(ゼッチ)を超えるレベルの超省エネ性能に該当します。ZEH基準がそもそも低いってのもあるけど
どんなに高気密高断熱仕様でも冷暖房は使うことになるでしょう。その時にηAH・ηAC値が良いと冷暖房に多くのエネルギーを使わずして快適な室内が保てます。
これから家を建てる方へ
まずは性能を意識すること!!ここから始まります。
次に高気密高断熱を狙っていきます(C値・UA値)。これで冷暖房の効率は格段に上がります。そして、ηAH・ηAC値まで考え始めると高いC値・UA値と合わさってより快適な家が出来ると思います。まあ、まだ僕の家は完成していないのでこんなことを言ってもアレかもしれませんが・・・。
家は見た目だけでなく「中身の性能」が本当に大切。
そして、数字はウソをつきません。と同時に、実際に現場で施工する方の精度によって仕様通りの数値が出ないこともあります。性能に拘るかどうか、それは抜きにして頻繁に現場へ足を運び監視、いや、視察することも大事です。
その時は、業者さんに簡単な差し入れでも持っていくと喜んでもらえたりします。
自分はコーヒーや炭酸系ジュースを持って行ってます。箱買いしておくと安くて便利です。
さいごに
この記事が、誰かの家づくりの参考になれば嬉しいです。あくまでアイ工務店から貰った仕様書と平面図・立面図から算出した値ですので多少の誤差はあると思いますがおおむねあたっていると思います。UA値(断熱等級)だけにこだわらずηAH・ηACも意識するとより快適な暮らしが出来ると信じています。断熱等級が高いのに、「なんだか寒い」や「なんだか暑い」はηAH・ηACである程度解決できると思います。またηAHとηACはどちらかを良くしようとするとどちらかが悪くなります。個人的に優先すべきは、冬の日射取得、つまりηAHだと思っています。理由として、夏の日射遮蔽、つまりηACは後から改善する方法がいくつかあります。外に簾やシェードなどをつければ日光は遮ることが可能です。
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